玉那覇味噌醤油のこだわり
麹
玉那覇のみそづくりは、麹づくりからはじまります。 麹づくりは製麹(せいぎく)といい、麹の出来の良し悪しで、お味噌の味が変わるほど大切な仕事です。当店ではこの製麹の工程のほとんどを、人の手によって行っています。 麹室に引き込んでから丸三日かけて行う工程の前半は、米や麦の一粒一粒に種麹をしっかりつけて増やすための仕事。後半は増えた種の一つ一つをしっかり育てるための仕事。 麹は生きものなので、その日の温度や湿度でも育ち具合が変わってしまいます。室の温度や湿度をなるべく一定に保ちながら、麹を見て、麹に触れて、熱を出させたり、逃がしたり。長年の経験を頼りに手を貸すタイミングをはかります。 文字通り手塩にかけて育てた麹が、ふわふわとした麹の花を咲かせたら、みその仕込みに取り掛かります。
天然醸造
玉那覇のみそは、蒸した丸大豆にシママース(塩)と自家製麹を混ぜ合わせ、発酵、熟成させる、昔ながらの天然醸造製法でつくります。 天然醸造といっても、冬の寒い時期に仕込み、約1年かけて発酵、熟成させる本土の寒仕込みとは異なり、当店のみそは通年仕込みです。 仕込みから出荷までの醸造期間は夏場で3〜4カ月前後、冬場でも6〜7カ月前後。 当店の天然醸造は、年間平均気温23度、高温多湿、亜熱帯沖縄、の地の利を活かした製法と言えます。 短期間の発酵で生まれる自然な甘味と、塩味、酸味のバランスこそが玉那覇の味で、その味を生み出すのが自慢の自家製麹。そして半世紀以上使用している杉の木桶に潜む乳酸菌などの目に見えない微生物や、工場全体に住み着く家麹と言われる酵母たちの営みです。 この地と、この蔵のすべてで当店のみそはつくられています。
無添加
玉那覇のみそは、厳選した丸大豆と、ミネラル豊富な沖縄のシママース(塩)、手塩にかけて育てた自家製麹だけでつくられています。 保存料や調味料など、余分なものは一切使用しません。 皮付きの丸大豆を蒸し上げて麹の力で発酵させる。調味料など使わなくてもそれだけで十分美味しいおみそになります。 保存料を使わないおみそは蔵を出たあとも発酵を続けます。容器に空気穴をあけているのは、発酵により発生する炭酸ガスを逃がすための工夫です。 毎日、口にするものだから。毎日、口にしてほしいものだから。より安全で、より美味しいものを。 目指すのは昔ながらの、各家庭でつくっていたおみそ。 「てまえみそですが」と振る舞いたいほどの、出来の良いおみそです。